実際に会話の中で使える英単語を勉強したいのに、なかなか良い単語帳に出会えないことってありますよね。
書店に行ってみるとターゲット1900やDUO3.0といった大学受験用の単語帳や、TOEICの単語帳が大部分を占めています。
もちろん、大学受験用の単語帳でも普段の英会話の中で使えるものも多いのですが、語彙数があまりにも多かったり、一問一答式で覚えにくかったり、内容が単調で覚えるのがつまらなかったりするんですよね。
そこで、本文では覚えやすく工夫されていて、かつ日常英会話で使える単語帳を中心に紹介したいと思います。
英会話にオススメの単語帳
1つの英語に対して1つの日本語訳を覚えるような大学受験用の単語帳だと、英会話に応用するのは難しいというのは、過去に単語帳を一通りやったことがあるあなたであればおわかりだと思います。また、明らかに日常英会話では不要な単語も多いです。なので、このパートでは英会話に特化した単語帳だけを紹介します。
大学受験やTOEICの単語帳は、どうしても覚えなければならない語彙数が多く、ページ数の関係等でイラストや解説を挟むことがあまりできません。
それに対して、日常会話で使う単語程度であれば、実はそこまで語彙数も多くなく、解説やイラストが充実されており、英単語を覚える、そして使えるようになるための工夫がなされている単語帳が多いです。
ここで紹介するのは、大学受験やTOEICとは違って英語を話すための単語帳です。いずれも英会話の中で使えるものばかりですので、是非自分に合った一冊に出会い、勉強を進めていきましょう。
毎日の英単語 日常頻出語の90%をマスターする
日常英会話で使用頻度の高い単語ばかりを集めた単語帳です。なんとこの単語帳1冊で日常会話で使われる90%の単語をマスターすることができます。
本書で扱う役2000語からマスターしてください。本書がカバーしている2000語をマスターすれば、英語ネイティブの日常会話のほぼ90%を身に付けたことになります。
本書の2000語は、ネイティブの日常会話に使われる単語の頻度を優先して厳選しました。日常会話の90%に加え、普通に目にする書き言葉の84%もカバー。フィクション小説の85%、雑誌などの一般的な記事の81%、新聞の80%、学術的な記述の76%の単語を理解できることになります。
大学受験用の単語帳や、TOEICの単語帳とは違い、日常会話には必要ない難しい単語は削り取られ、簡単でしかも実用的な英単語がカテゴリーごとに並んでいます。
この単語帳のポイントは、単語が1つ1つ掲載されているわけではないということです。クラスターという3から7語ほどの節として掲載されており、その中で新出の単語が数語入っています。
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実際に750の節の中で2000語が掲載されています。一問一答式ではなく、クラスターで英単語を覚えるメリットは、実際に使われるフレーズで覚えられるということです。例えば、”arrange(調整する)”と”schedule(予定)”をバラバラに知っていても、”arrange a schedule”という表現は浮かんできませんよね。
単語帳ではありますが、実際に英会話の中で使えるフレーズを身につけることがでるように作られています。
語源図鑑
語源で覚える単語集はたくさんありますが、語源+ユーモアのあるイラストで見やすく、覚えやすい作りになっている語源図鑑がオススメです。Amazonの英語の語源・意味のカテゴリーでもベストセラーとなっています。
本のタイトルのごとく、英語を語源ごとに覚えることができる単語帳です。例えば、”ex”の語源は「外へ」です。このイメージを持つと、途端に”ex”がつく単語を記憶しやすくなります。
- export(外へ運ぶ→輸出する)
- extend(外へ伸ばす→拡大する
- exceed(外へ進む→超える)
- exit(外へ行く→出口)
こんな感じで語源ごとにまとめて覚えることができます。語源を使って覚えると、実際に英語を話そうとするときに記憶の中から単語を引っ張り出しやすくなります。例えば、sta(立つ)というのを覚えておくと、安定した状態を言いたいときに”stable”(立ったままでいられる→安定している)という単語が出てくるようになります。
また、語源を覚えておくと、新しい単語に出会った際にも、「これはこうゆう語源でできてるから、こうゆう意味になるんだな。」と理解できるようになります。単語帳一冊をやっただけで、その後の英単語学習に役立つのが語源を学ぶ強みです。
英単語イメージハンドブック
英単語イメージハンドブックでは、英単語1つ1つが持つ中心的なイメージを説明しています。英語は単語1つをとっても、日本語に訳すとたくさんの意味を持っています。例えば、動詞の”have”だけでも何個も意味があり、以下のような感じで使われます。
- I have a pen.
- He has blue eyes
- He has a dog
- We usually have tea at 3 pm.
- I had my hair cut last week.
- I had my wife drive me to the subway.
単語が持つ意味を1つ1つ何百語も覚えていくのは難しいですね。英単語イメージハンドブックでは、単語の意味を1つ1つ説明するのではなく、その単語が持つ中心的な意味・感触・手触りといったニュアンスを説明しています。
ニュアンスをしっかりと理解すれば、日本語訳を丸暗記しなくても、その単語の持つ意味全てが体に流れ込んできます。その結果、英会話においても、適切な単語を使うべき場面で使えるようになります。
Oxford Picture Dictionary
イギリスのオックスフォード大学が出版しているOxford Picture Dictionaryです。
そもそもピクチャーディクショナリーとは、ネイティブスピーカーの幼児・子供向けに作られた辞書のことです。辞書と言っても子供向けなので、文字がぎっしりと書かれたものではなく、イラスト中心の絵本のような辞書です。
英単語と共に単語の意味を表すイラスト、バイリンガル版の場合は日本語訳が掲載されているので、楽しく英単語を覚えることができます。
Oxford Picture Dictionaryは、”Everyday Language, People, Housing, Food, Clothing, Health, Community, Transportation, Work, Areas of Study, Plants and Animals,Recreation”という日常のシーンごとに分かれた12のカテゴリーから構成され、約4000の英単語が掲載されています。
英語→日本語訳→イメージではなく、英語→イメージというネイティブスピーカーと同じ思考回路を辿ることができ、かつ各英単語を日常のシーン別に学習することができる作りになっています。
ただ、Oxford Picture Dictionaryの欠点として、音声データが別売りな点であることです。
これを補っているのが、アプリ版のOxford Picture Dictionaryです。アプリ版では、一日の行動をカテゴリーごとに分けているだけでなく、それぞれの単語の音声を再生することができるようになっています。
パッと見てわかる! 英単語イラストブック
Oxford Picture Dictionaryは、絵が結構リアルで怖いんですよね。それに対して、パッと見てわかる! 英単語イラストブックでは柔らかなタッチで絵が描かれています。
「家、街、学校&オフィス、美容&健康、交通、趣味&レジャー、四季」にカテゴリー分けがされています。
例えば、レストランの風景が描かれていて、そこにあるものが日本語と英単語で紹介されています。皿の絵の近くに「皿」と”plate”が書かれているという具合です。こんな感じで合計2133語の英単語がイラストの中で紹介されます。
また、単語以外でも想定シーンでよく使われるセリフも掲載されているので、日常会話でも生かすことができます。
イラストだから覚えられる 会話で必ず使う英単語1100
パッと見てわかる! 英単語イラストブックとは違い、1つの英単語につき、1つの絵が添えられています。単語を1つずつ覚えていきたいという人は、この単語帳のほうがいいでしょう。
簡単に言えそうでなかなか口から出てこない英単語1100個に加え、関連語が500個掲載されています。
「日常生活の動作、人々の暮らし、街の風景、食物、さまざまな生き物、地理・気象、健康・医療」にカテゴリー分けされているので、自分が勉強したいところから取り組むことができます。
特に日常生活の動作は、すぐにでも使えるものばかりですので早めに取り組むようにしてください。
イラストだから覚えられる 会話で必ず使う英単語1100で勉強する最大の利点は、日本語や文字を介さずに、絵をみて英語を声に出す練習ができるような仕組みになっているところです。翻訳するのではなく、実践的な練習を積むことができます。
中学3年間の英単語がイラストで覚えられる本
日常的な英会話ができるようになるには、中学レベルの単語力と文法力があれば十分だと言われています。本書では、中学レベルの必須英単語805語を紹介しています。
目次を見ればわかるのですが、1章が中1レベルの単語、2章が中2レベル、3章が中3レベルの単語となっており、それぞれの学年のレベルの単語を品詞別に覚えていきます。
全ての単語に解説とイラストがついており、どんな時にその単語を使えばいいのかを簡単にイメージできるような作りとなっています。
英語入門者でも取り組みやすい一冊です。
改訂版 起きてから寝るまで英単語帳(起きてから寝るまでシリーズ)
朝起きてから夜寝るまでの普段の生活シーンにあるモノでも、英語では言えないものって意外と多いですよね。普段から英語を身近に感じたいという人は、まずは日常生活や身の回りのものを英語で言ってみるのがいいと思います。それに役に立つのが起きてから寝るまで英単語帳です。
身の回りの2500もの項目が英語と日本語で、すべて音声付きで掲載されています。
- Chapter1 朝
- Chapter2 通勤・通学
- Chapter3 会社・学校
- Chapter4 家事
- Chapter5 外出
- Chapter6 夜
章ごとに分かれているので、普段家事をしない学生は家事のチャプターを飛ばすのもいいですし、会社や学校に行かない人は、chapter2,3を飛ばすというような感じで、自分がよく使うところを中心的に勉強していきましょう。
まずは、「コンセント」や「定期券」、「ナス」をパッと英語で言えなかったあなたは、この本から多くのことを学ぶことができると思います。
NHKボキャブライダー まとめて覚える まいにち使える 英単語800

音声DL BOOK NHKボキャブライダー まとめて覚える まいにち使える 英単語800 (語学シリーズ)

NHK語学番組のボキャブライダーのラジオ放送の内容をカテゴリーごとに整理した単語帳です。
- 似た意味の語の使い分け
- 場面別お役立ち単語
- 人の特徴や状態を表す単語
- 暮らしの中の単語
- ものの特徴や程度を表す単語
- 単語の成り立ちで覚える
日常のいろいろな場面で役に立つ英単語を、意味や語源などで4語ずつ関連づけて覚えることができるような作りとなっています。例えば、お祭りに関する話題だと”festival”をはじめとするお祭りに関する単語が4つ並んでいます。
著書名に英単語800と書かれていますが、一冊終えるとだいたい高校卒業レベルの3000語を身につけることができます。
NHK基礎英語 使いこなし 基本英単語―「ストーリー」で記憶に残す
NHKラジオ「英語基礎」の講師をしていた阿野氏の一冊です。
1つの英単語につき、1つの日本語を当てはめていくという方式ではなく、ストーリーの中で英単語を学習していく形式となります。本書では、大きく5つのストーリーに分かれています。1つのストーリーが約40ページで話が展開されていきます。
ストーリー自体が面白く、さらに1つのストーリーが終わるごとに使える英単語が一気に増えるので、モチベーションも維持しやすいと思います。
文の中で英単語を覚えるメリットとして、それぞれの英単語には、セットでよく使われる単語があります。例えば、”arrive”は”at”とよく使われるので、”arrive at 場所”で記憶できるように構成されています。
また、英単語の内容は日常会話に不自由しなくなると言われている中学生で学ぶ英単語が掲載されています。実際のコミュニケーションで使う英単語はそんなに難しいものばかりではないんだと実感させてくれる単語帳です。
英会話向けには作られていない単語帳
英会話向けに作られていない単語帳もあります。しかし、基礎的な単語帳は使い方さえ工夫すれば、英会話にも生かすことができます。また、大学受験やTOEIC英単語は「ある程度英会話ができるようになって表現の幅を広げたい」という人にオススメです。
中高生向けの一問一答式の基礎単語帳
英語初心者の方は、中学生のときに習った「高校入試向け」の英単語帳といった基礎的な単語帳を使う人が多いと思います。ただ、1つの単語に対し、1つの日本語訳を覚えるような単語帳を使う場合は注意が必要です。
- 例文ごと覚える
- CD音声を活用し、音で単語の意味を連想できるようにする
などの工夫が必要でしょう。ここでは、基礎的な単語集を2冊だけ簡潔に紹介します。
キクタン【中学英単語】高校入試レベル (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)
キクタン【中学英単語】高校入試レベルでは、カタカナにもなっている基本的な英語から紹介されています。ちなみにカタカナ英語とネイティブ英語の発音は、まったく違うものが多く、ネイティブスピーカーにカタカナ英語を話しても伝わらない場合が多いです。なので、英語を話せるようになりたい場合は発音ごと覚えることが望ましいです。
英単語帳をやるときにすべての単語がわからないと気が滅入ってしまいますし、なかなか先に進むことができずに途中で挫折してしまう危険性があるので、見たことのある単語が散りばめられた単語帳から始めるのがオススメです。
キクタンシリーズは日常会話からビジネスシーンまでさまざまなシチュエーションに対応した単語帳が販売されています。「単語帳はキクタンしかやらない!」というキクタンマニアも結構いるみたいですよ。
データベース3000 基本英単語・熟語
データベース3000 基本英単語・熟語もおすすめです。後半になってくると見たことのない単語が増えてきますが、その中でもわかる単語が出てきたときはモチベーションが上がります。
本書の特徴は、単語とセットで熟語や慣用句の習得も可能である点です。データベースシリーズは、より基礎的なデータベース1700や、より難しいデータベース4500、データベース5500もあるので順を追って進めていくことができます。
大学受験用の単語帳
大学受験用の単語帳は、受験英語に対応した単語が掲載されているので、英会話で使う単語よりもはるかに難しい単語が使われています。大学受験レベルの単語になると、単語1つを覚えるのも大変なので、ある程度英会話ができてきて表現の幅を広げたいという人にオススメです。
ここでは王道の単語帳を3つ紹介します。大学受験レベルの英単語帳で、受験生の多くは次に紹介する3冊のいずれかを使っている人が多いです。
システム英単語
大学受験で最も有名なのが、シス単ことシステム英単語です。日東駒専レベルやMARCHレベル、早慶レベルに分かれているので、1章ずつ撃破していけば、最後には大学受験で単語には困らなくなります。序盤では、日常会話で使う単語も多数登場します。
別売りで英単語カードもあり、英単語学習の手助けになるでしょう。
速読英単語
2つ目は、速読英単語です。例文や発音を長文の中で学びたいという人に最適です。
長文すべてを覚えれば英会話にも応用できるので、簡単な文法を習得している人にはおすすめの単語帳です。CDの後に続いて、音声を復唱するシャドーイングトレーニングをすれば単語力はもちろん、リスニング力やスピーキング力の向上に役立つでしょう。
DUO 3.0
3つ目は、単語学習の王道として最も有名なDUO 3.0です。DUOの最大の特徴は、560個の例文の中に重要単語役1600個、熟語約1000個がまとまっており、少ない例文で多くの語彙を習得できるということです。DUO 3.0 / CD復習用が別売りとなってしまいますが、英単語学習にCDは必ずあったほうがいいと思います。
TOEIC用の単語帳
ビジネス現場で英語を使う必要がある人は、TOEICの英単語帳をおすすめします。
TOEIC用の英単語は、ビジネスシーンで多用するワードが多々出てきます。私自身もTOEIC英単語帳で覚えた単語をEメールや電話、面談でも使う機会が多く、「TOEICの勉強をしておいてよかったな。」とよく思います。
TOEICでおすすめの英単語帳を5つのタイプに分けて紹介!【2018年最新版】では、14冊のTOEICに特化した単語帳をタイプ別に紹介していますが、ここでは2冊だけTOEICの単語帳を簡潔に紹介します。
新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ
「新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ」は、TOEICの試験で頻出する単語が多いのが特徴です。それだけではなく、実際のビジネスシーンでも頻出する英単語が散りばめられています。
本書はコンパクトでどんな場所でも学習することができるので、通勤の時などにサクっとやってしまうのがいいでしょう。
TOEIC(R)TEST英単語スピードマスター
TOEIC王道の単語帳であるTOEIC(R)TEST英単語スピードマスターを紹介しておきます。ボリュームがあるので覚悟を持って取り組むことが必要です。
一冊でTOEICに出る英単語を一通り網羅することができる一冊です。
英会話にオススメの単語帳まとめ
ここまで、英会話に役立つ単語帳を10冊紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
大学受験やTOEICはリーディングのための単語帳になるので、どうしても語彙数が多く、ページ数の関係でイラストや解説を挟むことがあまりできません。
それに対して、日常会話で使う単語程度であれば、そこまで語彙数もないですし、解説やイラストなど英単語を覚える、そして使えるようになるための工夫がされているのがおわかりいただけたかと思います。
今回紹介した単語帳の種類はこんな感じです。
- 写真やイラストを見て覚える単語帳
- 語源ごとにまとめて覚える英単語帳
- イメージで覚える単語帳
- カテゴリーごとに分類され、セットで覚える単語帳
- テーマごとに分かれた文章の中で学習する単語帳
是非、自分に合った英単語帳を見つけ、使える英語を身につけるようにしてください。
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