アメリカのホームレスにインタビューをしてみました。

僕がシアトルに住んでいた頃、学校の授業で社会問題についてそれぞれ研究し、発表する授業があった。そこで僕は「ホームレス」をテーマにして、その材料としてホームレスにインタビューすることになった。非常に面白い人たちに出会えたのでこの機会にみなさんにもお話ししたい次第である。これから紹介するホームレスは特に印象に残っている3人だ。

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50代男性ホームレス

まず最初に50代おじさんのホームレスに出会った。開口一番金をくれと言われたが、あとでやると言ったらインタビューに応じてくれた。

僕は10年前にリストラに遭い、それからホームレスを始めたんだ。結婚もしていたが、だいぶ前に離婚した。それでもホームレスをやっていることがつらいことだとは思わないよ。
なぜシェルター(避難所)に行かないんですか?そこであれば、暖かいしご飯も食べれる。
君はわかってないね。シェルターに行く条件として、就労する意志がないとダメなんだ。今のおれはとてもじゃないけど働ける状況じゃない。それにホームレスは意外と儲かるんだ。

ホームレスが儲かる!?

 

疑問に思いつつ、彼と別れた。3ヶ月後彼と再会することになったのだが、再会した場所はなんと「スターバックス」であった。

おお、君はこの前インタビューしてくれた。僕は覚えているよ。
またお会いできて光栄です。それにしても、スターバックスに来るお金があるんですね。あれ?ipadも持ってるじゃないですか!!
アメリカ人は優しい人が多いんだ。たまに罵声を浴びせてきたりする人もいるけど、お金をくれる人もいる。キリスト教最高!!お前知ってるか?起業するための資金集めでホームレスのふりをするやつもいるんだぜ

 

以前金をもらったお返しにホットコーヒーを奢ってもらった。たしかにアメリカでは道路脇に立っているホームレスに対して、車の窓を開けお金や食べ物を差し出す人が多い。

20代女性+3歳の子供ホームレス

ものすごく若い顔立ちの綺麗な女性であった。背中には子供を担いでいる。女性も子供も汚れていて、強烈な臭いを放っている。

あなたはすごく若くみえるし、なぜホームレスをやっているんですか?働けないのですか?
夫に逃げられたの。私には帰る場所がないの。でも子供の顔をみせるとお金をくれる人が多いし、他のホームレスも助けてくれるからなんとか生きていけるの。
ホームレスを続けるのは子供にとってよくないのではないでしょうか?
その通りよ。それでも今は生きることで精一杯なの。いつかはこの子を手放さなければならないかもしれないけれども、今こうして一緒にいられるのは幸せなことよ。

アメリカでは若い女性や子持ちのホームレスもチラホラ見かける。

20代男、薬中のホームレス

僕と同い年のホームレスだった。彼がインタビューの中で「大学に行きたい」と涙を流していたのを僕は今でも覚えている。

こんなに若いのになぜホームレスになってしまったんだい?
ドラッグだ。薬が僕の人生をめちゃめちゃにしてしまったんだ。
なぜドラッグに手を染めたんだ?
両親がずっとドラッグをやっていたんだ。そして僕もドラックをやるように誘われて、気づいたらドラッグ中毒になっていた。家族とは縁を切ったし助けてくれる人は誰一人いない。でも最近やっと仕事に就けそうなんだ。
おお、それはよかった。
まずはお金を稼いで人生をやり直したい。食べるものや住むところを確保して、そのうち君が行っているように僕も大学に行きたいんだ。そして僕と同じ境遇の人を助けられる人間になりたい。

同い年とは思えない彼の言葉に僕は言葉が出なかった。彼が悪いのではなく、彼が生まれた環境が悪いだけなんだ。生まれた境遇によって、人の人生が決められてしまうのはいつの時代になっても一緒だ。

まとめ

アメリカにはいろんな世代のホームレスがいる。なかにはホームレスを進んでやる人もいるみたいだ。アメリカでは貧富の差が極端に大きく、スポットライトを当てられる人が多い一方で、生活に困窮している人も多くいる事実がある。豊かになるか貧しくなるか「自己責任」であると言われているが、生まれた境遇によってその人の生活のほとんど決まってしまう事実は日本と変わらない。社会への不満があるというわけではないけど、どうにかならないものかと悶々とする日が続いている。

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2 件のコメント

  • 興味深い記事です。
    女性のホームレスの方は何故シェルターに入らなかったんですか?就労拒否の為ですか?

    • 僕がインタビューした女性は、就労できないという理由でした。もともと働いた経験がないため、働くということに対して強い抵抗があると仰っていました。

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